12月 12, 2022
コロナ禍以降、世間では「オンライン」や「非対面」がまさしくニューノーマルとして受け入れられつつある。そんな中、2022 年 1 月に広尾に対面での気持ちのよい「おもてなし」をうりとした時代に逆行するワインの館ワインプラスカレッジが OPEN しました!
ワインプラスカレッジは東京の一等地広尾に佇む 4 階建ての洋館だ。英国調のあしらいと開かれたテラス席が印象的。
1 階には外気を感じながらワインを楽しめるバースペース、奥にはワインショップがあり、常時500種類以上の世界中のワインがお手頃の価格帯から購入できる。2階はワインスクールの教室となっているが、一般的なスクールの教室とは異なり、英国から取り寄せた華やかな壁紙とこぶりなシャンデリアが飾られた居心地の良い空間設計が魅力的。3階には、キッチンも備え付けられワイン会などにもぴったりな一室となっている。
ワインスクールと聞いてみなさんはなにを思い浮かべるだろうか?
予備校のような殺風景な空間?小難しい専門用語を語る講師?むずかしい顔をしてワインをテイスティングする生徒?
これまでのワインスクールのイメージとしては正解かもしれない。しかし、ワインプラスカレッジでは「教える」ことよりも「おもてなし」ワインを楽しむことに重きが置かれている。ワイン講師の多くは、一流のレストランやホテルで活躍する現役ソムリエと聞けば、どれほどのおもてなしが実際になされているかは想像に難くない。
ワインプラスカレッジ館長の塩澤も「あえてスクールに通っていただき、一流のサービスマンでもある講師陣のおもてなしを通じて、参加者の方の人生がワインで少しでも彩られれば」と語っている。
コロナ禍を通じて、加速度的に生活の様々なシーンでオンライン化が進んだことは疑いようのない事実である。また、昨今「お酒離れ」といったこともメディアでは盛んに喧伝されている。
そんな時代に対面形式を主としたお酒の館をオープンと聞くと、時代に逆行したことのように聞こえても致し方ない。
もちろん、オンライン化もお酒離れもそれぞれには事実ではある。しかし、もう少し事情をつぶさに見ていくと違った事実も見えてくる。
まずお酒の中でもワイン消費に限ってみてみると、1989 年から 2019 年までの 30 年間で消費量はなんと 3 倍*にも伸びている。この間、お酒全体としては 20%以上消費量を落としていることを考えれば、ワインの注目度の高さがどれほど高まっているかは感じていただけるに違いない。
*キリンホールディングス株式会社のデータによる
では、ワインの飲用シーンについてはどうだろう?
伊藤忠商事が行った「第 8 回ワインに関するアンケート調査」を参照すると、「親しい友人や家族と一緒に」という項目が 53.2%と最も高く、「ひとりでゆったりとした気分で飲みたい時」(26.8%)のほぼ 2 倍という結果だ。また株式会社エムエスディが 2022 年に 30代~50 代の男性に行った調査を見ると、「お酒の飲む場が好きだ」というアンケートに対して、全ての世代で 60%を超える人々が「非常にあてはまる」あるいは「ややあてはまる」と回答している。
つまり、ワインに対する人々の関心はますます高まっており、ワインをみんなで楽しむことのできる場を求めるニーズはこのコロナ禍をへても依然として大きなものであることがわかる。
そう一見時代に逆行しているようにも見えるワインプラスカレッジだが、その実は時代の要請にこたえた、ワインの楽しみ方を教えてくれ、楽しむための場を提供してくれ、ワインそのものも提供してくれる、まさに広尾に出現したワインの館と言うにふさわしい場所なのである。
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