シャトー・ディゾレにも程近い場所で、やはりヴィエンヌ川とロワール川とのほぼ中間の位置になる。両方の川を見下ろしながら下流方面の20km先にはソミュール城も見渡せるような小さな丘になり、シノンの地の景勝地としても有名な"レ・ピュイ・ド・シノネ"(Les Puys du Chinonais)の一角に連なる南向きの斜面に畑がある。地質学的にこの場所は両川からの浸食や沖積の影響を受けた珪質粘土石灰の土壌になる。真南向きで1.7haのみの、同社にとって最高の区画となっている。約1ヶ月のマセレーション、500Lの新樽および1年使用樽でアルコール発酵およびMLF、その後36ヶ月の熟成後に瓶詰め。正にグランヴァンといえるカベルネ・フランで、もちろん長期熟成向きのポテンシャルはまだまだ全容を見せていないが、緻密なテクスチャーは最も偉大なシノンの理想形を想起させる。
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カベルネ・フラン100%
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【生産者の説明】
Jean-Maurice Raffault / ジャン モーリス ラフォー
1693年にマチュラン・ボトローが設立後、14世代に亘り、シノンでワインを造り続けてきた長い伝統ある蔵元。現当主ロドルフの父ジャン・モーリス氏は、1973年に父親から当時僅か4.5haのみの葡萄畑を受け継いだ後、地道に地域内の優良区画を購入し続け、最終的にドメーヌの地所は現在までに7つのコミューンに亘る50haにまで拡大。同氏はシノンの地全体の隆盛にとっても重要人物と見做され、元々この地でテロワールの違いに基づいた区画ごとのワイン醸造を行った最初のワインメーカーであった。区画名を冠して個別に各種銘柄をリリースするというのもシノンでは初めて同氏が手掛け、地域内の他の優良生産者の方向性にも大きな影響を与えた。
2009年より実質的な完全有機栽培に移行し、2019年から全ての赤の単一区画で有機認証を取得した。伝統に根差しながら丁寧なワイン造りを行う同地のトップ生産者と言って過言で無い。
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